おにぎりは今も昔も、お米のおいしさを引き出す魔法のごちそう。
湯気が香る炊きたての白米を、塩をまぶした手の平に包んでにぎる。この単純な作業が白飯をちょっとしたごちそうに早変わりさせる。子どもの頃、母のその魔法がうれしくて、大きな口でほおばった。「白飯をにぎって梅干しや好きな具を入れたり、味噌をつけて焼いたり。おにぎりはご飯をおいしく食べるための昔からの知恵だの」と語るのは「知憩軒」の長南光さん。私たちの暮らしの傍らに、おにぎりがある。
今回紹介するのは、「お米のおいしさを知ってもらいたい」との想いから、おにぎりを作り続けている六軒のお店。営業形態はさまざまでも、厳選したお米を使い、炊き方とにぎり方で米粒を生かし、海苔や塩で米の旨味を最大限に引き出している点は同じ。豊富な種類が並ぶショーケースからお好みを選び、好きなときに好きな場所で食べるもよし、お店でにぎりたてを味わうもよし、それぞれの楽しみ方で自慢のおにぎりをかみしめてほしい。 |